4月8日未明の上演分です。
娘の話の情景が、舞台上で演じられる。
2人に続いて、王様が姿を現す。
3人の前に、侍女を従えたチャロナランの娘が姿を現す。
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王国内に疫病がはびこり、多くの住民が疫病で死ぬ。
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その後、物語の最初に登場した、白い髪をしたランダが、台に乗って村人に担がれて、舞台に運ばれてくる。
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チャロナランは娘から、結婚話が破談になった理由を伝えられる。
ある王国の大臣と、その従者が登場する。
1種のお笑い役だが、現在の話題も含めて、おもしろおかしく話を運んで行く。
おどけた中でも、物語を筋道から外れないように進行させて行く、重要な役回りだ。
2人は、王様の話すことを、おもしろおかしく、観衆に伝える。
バリ人はこのあたりで、大笑いするが、言葉の分からない旅行者には、ちょっと厳しい状況が続く。
娘の美貌に魅せられた王様は、娘に求婚するが、娘がチャロナランの子供だと知ると、恐れをなして求婚を取り下げてしまう。
この話を聞いて激怒したチャロナランは、侍女達に命じて、王国に疫病を振りまくように命じる。
魔女の姿を現した侍女達は、チャロナランの周りを踊り狂う。
最近のチャロナラン劇は、この場面になると、色の着いた照明や、煙を吹き出したりした、派手な演出がされることが多い。
その状況を象徴的に表した、葬儀の情景が挿入される。
生きた人間が、死体の役を演じることが多いが、実際の死者や人形、中に死体が入っていることを暗示するような、丸く束ねられた、竹で編んだシートなどを使うこともある。
このあと、死者を乗せた台は村人達に担がれて、墓地に運ばれ、僧侶によって浄めの儀式が執り行われる。
ここで、人気のお笑い芸人が登場する。
話題は身近なことから、宗教的な内容にまで渡るが、バリ語で話されるので、まったく理解できない。
ほとんどの旅行者が、この辺で席を立ってしまうが、バリ人の観衆にはもっとも人気のある場面で、会場が満員になる時間帯でもある。
この時は3人の役者が出てきたが、このあと聖者ウンブー・バラダが登場し、ランダとの戦いを演じるまでの進行役ともなる。
ウンブー・バラダはランダに戦いを挑むが、倒すことは出来ない。
このあとバロンに変身して、再び戦いを挑むが、戦いは決着が着かないまま、いつ果てるとも知れない展開となる。
このあと、ランダの踊りが続くが、内容が非常に宗教的になり、まったく理解できていない。
しばらく2人のランダの踊りが続くが、やがて黒い髪のランダが、踊りながら左手に退場する。
その後、白い髪のランダの踊りになるが、通常は終末に舞台から退場し、寺院に向かって、僧侶の浄めを受けて物語は終了する。
この日は、ランダがずっと踊りつつけていたので、かなりの村人が帰り始めた頃、異例の僧侶のコメントがあり、帰りかけた村人が舞台の方に駆け戻ってきた。
僧侶のコメントも、バリ語でなされるので、何が起きたかは、まったく理解できていないが、村人の表情や、その場の雰囲気からは、重要な展開がなされたものと想像できた。
しばらくして、舞台を見ていると、僧侶達に抱えられたランダから、仮面を外して寺院の方に連れて行ったところで、劇は終了したようだ。
以上が、トゥブサヤ村のダラム・プリ寺院でのチャロナラン劇の紹介です。
チャロナラン劇については、ウブドの「アパ・インフォメーション」のホームページにある、芸能解説に説明があるので、興味のある方は参照してみてください。