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Channel: TAMIの気まぐれ通信
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クダマキモドキ3種について

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最近、西日本でしか見たことの無かった、ヒメクダマキモドキを戸塚区の舞岡公園で撮影する機会があり、県内の分布などを多少調べてみた。

それに関連して、撮影したクダマキモドキ類3種の画像を紹介します。

イメージ 1

イメージ 2
長崎市内で撮影したヒメクダマキモドキの♀。
傾斜地のアカメガシワのひこばえの葉上にいた。

イメージ 3
こちらは大阪府堺市の沿岸部の公園で撮影した、ヒメクダマキモドキの♀。
背中の黄色い線がはっきりした個体。

今まで、西日本では時折見かけていたが、関東では全く見たことがなかったので、殆ど分布していないのではないかと思っていた。

イメージ 4

イメージ 5
11月29日に舞岡公園を散策したおりに撮影した、2頭の♀。
さすがにこの時期になってしまうと、♂はほとんど残っていないのかも知れない。

上の個体が谷戸部の遊歩道脇。
下の個体が管理棟近くで見つけたもの。

神奈川県の分布が気になったので、「神奈川昆虫誌」で調べたところ、「大磯町大磯(岸,2000)・中井町井ノ口七国峠(浜口,1999c;平塚市博物館,1999)」の2件が見つかった。

他に神奈川虫報で短報が2つ出ており、記録としてはそんなもののようだったが、ブログなど検索してみると、東京都などでは、場所によってかなり多いような記事がいくつか見つかった。

最近、何種かの昆虫類が、関東などで増加傾向が見られ、注目されているようだが、本種もその一つと思われた。

ツユムシ科
ヒメクダマキモドキ Phaulula  macilenta  Ichikawa,2004
国内分布:本州・四国・九州・伊豆諸島・小笠原父島・対馬・屋久島・種子島・南西諸島
国外分布:台湾

イメージ 6
こちらは前種に較べ、かなり大型のサトクダマキモドキ。
平野部に、広く分布するようで、都内の公園などでも見ることが出来る。

これは埼玉県の秋ヶ瀬公園で撮影したもの。

イメージ 7
これは秋ヶ瀬公園で今年撮影した、サトクダマキモドキの産卵痕。
小指よりも細い位の、ひこばえ状の幹の部分に良く見られる。

イメージ 8

イメージ 9
これは、11月21日に緑区四季の森公園で撮影したもの。
残念ながら片側の後肢が欠けてしまっている。

産卵管の形状は、かなりの迫力がある。

サトクダマキモドキ Holochlora  japonica  Brunner von Wattenwyl,1878
国内分布:本州・四国・九州

イメージ 10
2013年8月4日に、緑区四季の森公園で撮影したヤマクダマキモドキ。
撮影した当初はサトクダマキモドキだと思っていたが、見直してみると前肢の付け根付近が赤いので、ヤマクダマキモドキと気付いた。

神奈川昆虫誌を見ると、少ないながらも横浜市内の記録も見られたので、広く薄く分布するタイプなのかも知れない。

もっとも、この仲間は樹上性なので、目に付きにくいだけなのかも知れない。
人が近づいたりすると、飛んで逃げることが多い。

四季の森公園では2種生息しているので、産卵痕も見つかるが、今のところ区別出来ないでいる。

ヤマクダマキモドキ Holochlora  longifissa  Matsumura et Shiraki,1908
国内分布:本州・四国・九州

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