4月28日に、横浜市緑区四季の森公園で撮影した昆虫類です。
中山駅から四季の森公園へ行く途中、プロムナード沿いで撮影した、アカサシガメとワカバグモ。
ワカバグモがアカサシガメに近づくと、アカサシガメがしきりにアタックをかける。
良く見ると、どちらも破損個体なので、戦いを繰り返した結果なのかも知れない。
サシガメ科
アカサシガメ Cydnocoris russatus Stal,1866
国内分布:本州・四国・九州
国外分布:台湾・中国
成虫越冬をするので、一年中見られるが、春先に見かけることが多い。
サシガメ科
アカシマサシガメ Haematoloecha nigrorufa (Stal,1866)
国内分布:本州・四国・九州・対馬・石垣島・与那国島
国外分布:朝鮮半島
アカシマサシガメと同じ場所で見付けたヒメゴミムシ。
丘陵地から、低山地にかけて良く見られる。
平地では、それほど多い種類ではないように思える。
オサムシ科
ヒメゴミムシ Anisodactylus tricuspidatus Morawitz,1863
国内分布:北海道・本州・四国・九州・飛島・伊豆大島
国外分布:済州島・中国
中型のオオキノコムシで、平地に多い。
低山地から山地にかけては、よく似たミヤマオビオオキノコが多い。
オオキノコムシ科
ヒメオビオオキノコ Episcapha fortunei Crotch,1873
国内分布:本州・四国・九州・伊豆諸島・トカラ列島・奄美大島
公園北門のすぐ近くの、サクラの枝で見付けたイラガの繭。
梅や桜で良く見られるが、都市近郊ではほとんど見られなくなっている。
横浜では、かなり以前に1-2回見かけた程度。
イラガ科
イラガ Monema flavescens Walker,1855
国内分布:北海道・本州・四国・九州・対馬
国外分布:シベリア・朝鮮・中国
食草:カキ・バラ科・コナラ属・ヤナギ科・ハンノキ
成虫出現期:6月-9月
エノキの樹幹部に、多数見られたヨツボシホソバの幼虫。
地衣類などを食するようだが、大きなエノキの樹幹部で見付けることが多い。
最近、成虫が2種に分けられたようで、この幼虫も、そのどちらに当たるのかは判明していない。
ヒトリガ科
ヨツボシホソバ Lithosia quadra (Linnaeus,1758)
国内分布:北海道・本州・四国・九州・対馬・屋久島
食草:地衣類
成虫出現期:6月-9月
幼虫はエノキの樹幹部で見ることが多い。
ショウブ園近くの、トイレの外壁に止まっていた個体。
個人的には初めて見る種類だが、それほど少ないものではないように思う。
小型だが、特徴的な斑紋で、容易に同定できる。
ヤガ科
シロヒシモンコヤガ Micardia argentata Butler,1878
国内分布:北海道・本州・四国・九州・伊豆大島
国外分布:朝鮮半島・中国
食草:ササ類
成虫出現期:4月-5月
地衣類を食するので、各種樹木の樹幹部に見られるが、特にコナラ・ウメなどに多いように思う。
体の表面に、地衣類のかけらを付着させてカモフラージュするので、馴れないと見付けにくいが、全体の形が特徴的なので、パターンになれれば、比較的簡単に見付けられる。
ヤガ科
シラホシコヤガ Enispa bimaculata (Staudinger,1892)
国内分布:北海道・本州・四国・九州・奄美大島・徳之島・沖縄本島
食草:地衣類
成虫出現期:6月-7月
湿地脇に生えていた、樹幹部に静止するゴマフリドクガ。
普通種だが、始めて撮影する種類。
発生の始めか、非常に鮮度がよい。
ドクガ科
ゴマフリドクガ Somena pulverea (Leech,1889)
国内分布:本州・四国・九州・対馬・種子島・屋久島・トカラ列島・奄美大島・徳之島・沖永良部島・沖縄本島・久米島・伊江島・宮古島・石垣島・西表島・与那国島
食草:ヒサカキ・サクラ・バラ・ニセアカシア
成虫出現期:5月、7月-8月
炭焼き小屋の前で見付けた、ウメの樹幹部に静止するニトベエダシャクの幼虫。
ハバチ類の幼虫に似た、特徴的な外観で容易に見分けられる。
成虫はフユシャク類に先立って、11月に発生する。
四季の森公園では、まだ成虫は見たことがない。
シャクガ科
ニトベエダシャク Wilemania nitobei (Nitobe,1907)
国内分布:本州・四国・九州
国外分布:シベリア・中国
食草:カバノキ科・ブナ科・ニレ科・クワ科・マンサク科・バラ科・カエデ科・ツツジ科・モクセイ科・スイカズラ科
成虫出現期:11月
春先に、もっとも普通に見かけるヒゲナガガの1種。
ヒゲナガガ科
ホソオビヒゲナガ Nemophora aurifera (Butler,1881)
国内分布:北海道・本州・四国・九州・対馬
食草:不明
成虫出現期:4月-7月
ピクニック広場付近で撮影。
成虫で越冬するために、ほぼ通年、見ることが出来る。
シジミチョウ科
ムラサキシジミ Narathura japonica (Murray,1875)
国内分布:本州・四国・九州・南西諸島
国外分布:中国西部・台湾
食草:アラカシ・イチイガシ・スダジイ・クヌギ・コナラ
成虫出現期:暖地ではほぼ通年
成虫で越冬する。
湿地脇の遊歩道の手すりを這っていた、ウラナミアカシジミの幼虫。
植物から離れていたので、蛹化場所を探して移動中の個体と思われた。
シジミチョウ科
ウラナミアカシジミ Japonica saepestriata Hewitson,1865
国内分布:北海道・本州・四国北部
国外分布:沿海州・中国・朝鮮半島
食草:クヌギ・アベマキ・ウバメガシ・ミズナラ・コナラ・ナラガシワ
成虫出現期:5月-7月
ピクニック広場の入口付近で撮影、越冬明けの個体と思われる。
タテハチョウ科テングチョウ亜科
テングチョウ Libythea celtis (Laicharting,1782)
国内分布:北海道・本州・四国・九州・屋久島・南西諸島
国外分布:朝鮮半島・台湾
食草:エノキ・リュウキュウエノキ
成虫出現期:6月-7月
成虫で越冬する。
昆虫も、ほとんど初夏の種類になってきている。
花しょうぶ園脇で撮影。
シロチョウ科
ツマキチョウ Anthocharis scolymus (Butler,1866)
国内分布:北海道・本州・四国・九州・種子島・屋久島
国外分布:沿海州・朝鮮半島・中国
食草:タネツケバナ・ハタザオ・ナズナ・ダイコン・カラシナ
成虫出現期:3月-5月
湿地の入口付近で撮影した、ヤマトクロスジヘビトンボ。
去年はかなり見られたが、今年は1頭だけ。
幼虫は付近のヨシ原にいるものと思われる。
ヘビトンボ科
ヤマトクロスジヘビトンボ Parachauliodes japonicus (MacLachlan,1867)
国内分布:本州・四国・九州・奄美大島・沖縄本島・石垣島・西表島
国外分布:台湾
シオカラトンボ属の中では、最も早く発生する。
数少ない春物のトンボ。
トンボ科
シオヤトンボ Orthetrum japonicum (Uhler,1858)
国内分布:北海道・本州・四国・九州
成虫出現期:4月-5月
外観はこの時期によく見かける、コマルハナバチを小型にしたような感じだ。
ハナアブ科
スイセンハナアブ Merodon equestris (Fabricius,1794)
国内分布:ヨーロッパから移入された外来種とされている
国外分布:ヨーロッパ
食草:スイセン・グラジオラス・ユリなどの球根。
比較的大きなコナラの樹幹部に静止していた、ヤマトシギアブ。
名前が判ると思っていなかったが、樹幹部に特徴的に止まっているので、ウェブ検索をかけて見たところ、本種がヒットした。
シギアブ科
ヤマトシギアブ Rhagio japonicuss Matsumura,1916
国内分布:本州・四国・九州
成虫出現期:5月-8月